2019年 03月 30日
ものづくりの遍歴 |
UTOを始めるずっと昔から、つくることをしていました。
このワイヤーバスケットも、若い頃、時が経つのを忘れて無心で作り上げたものです。
20世紀初頭、西洋で職人が結婚式のような特別な出来事を祝うために作った「サラダかご」
洋書で見たその姿に、その技に、心を奪われました。
細い針金が立体としての存在感を持った、その凛とした佇まい。完成度の高いモノが持つ独特の「圧」を放つ。
通常、ワイヤーワークといえば、歪だったりちょっとヌけたところが味わいなのですが、
それとは全く異なるこの「圧」が衝動となり、夢中になってただひたすらに編み続けました。
若かったからこそ出来たような気もしますが、自分の時間を存分に使ってやり遂げたことで得たことが沢山ありました。
やり過ぎといえる程やったからこそ見えた、足し引きのバランスや、粗と密の相反する魅力。
その気づきは今に繋がっています。
誰かの情報をただ見ただけでは、やはり自分の身にはならなかったと思います。
ちなみにこのサラダかごは、今も我が家のキッチンに鎮座しています。
by uto-new
| 2019-03-30 13:43